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2010年5月2日日曜日

鶴川健吉 「乾燥肌」

第110回 文學界新人賞受賞作 (文學界 2010年6月号に収載)


五月の連休はよい天気が続くようだ。久しぶりに休みが取れた午後、家族で虹マス釣りに行った。こんなに気分の良い休日は何カ月ぶりのことだろうか。

夕方、帰宅してポストを覗くと5月7日発売の「文學界」が届いていた。
「もう来たのか、連休でまだ2日じゃないか、年間購読してる者の特権だよ」
愚かな小市民ぶりを顕わにしてしまう。少し熱めの風呂に入り、魚臭くなった手の臭いを洗い流しておいた。グラスにワインを注いでこぼれないようにしながら二階に上がる。吹き抜けに面した踊り場が私の書斎代りになって久しい。リクライニングチェアに体を埋め、文藝春秋社からのクロネコメール便の封筒を開く。階下では妻が子ども達と虹マスをさばいているようだ。表紙を眺める。新連載の島田雅彦氏「傾国子女」を読もうかと一瞬思ったが、新人賞受賞作があったことに気がついた。もう一つの受賞作である「自由高さH」って変なタイトルだな、と呟き順番通りに「乾燥腕」から読ませていただくこととしよう。今宵の作品はいかなる衝撃を与えてくれるだろうか、と思いつつ表紙や目次を見つめる時間は、かわいそうな中年男に与えられた唯一のささやかな御褒美だ。

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吐き気がした。嘔吐はしない。
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本作品に出だしはこうだ。

私の読後感想もほぼ同じだった。以上。