今のところ、ビタミンFと命名された物質はない。ビタミンというのは健康維持に有用なもの、さわやかなものという流布されたイメージを狙ったタイトルなのだろうか。
本書はいくつかの作品を集めたものである。すべての作品に共通する主人公は30代後半の男性で、小学生から中学生の年頃の子をもつ父親である。仕事、家庭に疲れてつつある親父が抱える苦悩を描いた作品群だ。
正直、同年代の親父達がこれを読み元気になるとは思えない。少なくともビタミン剤にはならないと思う。
ビタミンF
毎日京都を縦断しながら、医療、政治、文学について無責任に呟いています。 毎晩、ワインを片手に文学賞、新人賞受賞作家の作品などを読んでます。